第15回 NY MBAの会 講演内容レポート

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今回は、大手通信事業会社でグローバル市場の分析・M&A案件への出資に携わるご経歴を持ち、現在は企業派遣にてNYUのMBAプログラムに在学されている佐久間善太郎さんをお迎えし、『MBA思考で考察する携帯電話事業の激変と今後のIoT戦略』というテーマでお話していただきました。
(参加者31名、うちMBAホルダー&在校生8名)

ハーバード ビジネススクール教授のクレイトン・クリステンセンが1997年に提唱した『イノベーションのジレンマ』をはじめとする経営学上のコンセプトを交えながら日本の携帯電話業界の歴史を紐解き、これから迎えるIoT時代へ向けてどのような破壊的なイノベーションを起こしていくべきかについて活発な議論が交わされました。

一世を風靡したi-modeというイノベーションは、トップダウンで急ピッチに研究開発が進められ、1992年2月にリリース。当時の社内ではその成功を確信する者は多くはなかった一方で、ターゲットを明確化し、CMに広末涼子を起用することで、テクノロジーの複雑なイメージを親しみやすさへと転換し、一瞬にしてクリティカルマスへとリーチしたまさにイノベーションのモデルケースのようなストーリーでした。

しかしながら時がたつにつれ既存技術の性能開発が進みすぎ、徐々に製品性能が顧客ニーズから離れていくのに前後して、全く新しいコンセプトで携帯電話を再定義したiPhoneを武器に孫正義率いるソフトバンク勢が市場を一時席巻するのを許してしまったのは皆さんの記憶に新しいところかと思います。このあたりは『イノベーションのジレンマ』のチャートがキレイに当てはまるところですね。

現在iPhoneは大手キャリア3社ともが取り扱うにいたり、最近発表されたD社の決算では今期9000億円を超える見通しが発表されるなど完全復調していますが、一連の流れを踏まえ、いつ、だれが、どのようなことをしていればD社の一時的な不振を食い止めることができたのか、また、ソフトバンクのファイナンスチームが、いかに巧みにファイナンスや会計の手法を駆使して企業買収や会計操作を行っているかを分析、企業における財務部門の重要性についても考えさせられるディスカッションが交わされました。

会の終盤では、IoT時代における携帯電話のあり方、それに伴う携帯電話事業会社の存在意義、今後の利益の生み出し方等にも触れ、誰もが想像できないような未来の姿についての議論は尽きることがありませんでした。

次回のMBAの会は、5月26日(木)午後7時から、いつものGラボにてGreg MacKeown著『Essentialism : The Disciplined Pursuit of Less 』を参考書とし、本質的なことだけを確実に見抜く方法について、ディスカッションスタイルにて開催いたします。
是非、皆様のご参加をお待ちしております!

 

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