第24回 NY MBAの会 講演内容レポート

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【第24回NY MBA会 講演レポート】
1月26日(木)、第24回NY MBAの会を開催いたしました。
今回は『欧米市場の開拓 – 無名ブランドからメインストリームへの階段』をテーマに、MIKI HOUSE AmericasのPresidentを務めていらっしゃる竹田欣克さんをお招きし、欧米市場においてMIKI HOUSEブランドをゼロから確立されたご経験をもとに、ラグジュアリーブランディング戦略、アパレルマーケティング戦略に加え、ビジネスにおける信頼関係の構築、人脈づくりの重要性等について幅広くお話しいただきました(参加者31名、うちMBAホルダー9名、在校生2名)。

一般的に、アメリカ人は衣・食・住の中で『住』に一番投資し、続いて『食』、最後に『衣』にお金をかけると言われています。そんな米国市場で、子ども服ビジネスに新規参入することは極めてチャレンジングですが、竹田さんはボストン大学留学中にお子様にMIKI HOUSEの子ども服を着せて街を歩いていたところ「このお洋服素敵ね。どこで買ったの?」と何度も聞かれた経験から、誰がお客様なのかを間違わなければ、売れる市場は必ず存在すると確信、留学後アメリカに残り新規市場を開拓することを創業社長に進言したところ、「わかった。よかろう。でもひとりでやるんだぞ。」と言われたそうです。ところが現実は甘くなく、スーツケースに商品サンプルを詰めて朝の6時から営業に出かける毎日にへこたれそうになりながら、MIKI HOUSEの商品を扱ってくれるお店の方々との信頼関係を構築していきます。地道な営業努力と現地の人的ネットワークから得た情報に基づく顧客ターゲティングで、着実にMIKI HOUSEの名前を全米に浸透させていかれました。


プロモーションにおいては、グッチやディオールが紙面を飾るエアフランスの機内誌『Madame』での宣伝広告に加え、ブリトニースピアーズ、ジェニファー・ロペス等セレブリティの子どもに愛用してもらうことでパパラッチによる拡散が合い重なり、子ども服業界におけるラグジュアリーブランドとしてのポジションを確立しつつあります。


また2010年、大手化粧品メーカーのエスティ―ローダー創業者の令孫であるウィリアムローダー氏と出会ったことをきっかけに転機を迎えます。ウィリアムローダー氏にMIKI HOUSEの企業紹介資料と商品サンプル5セットを渡したところ、その翌週ブルーミングデールズの会長から直々に電話をもらうこととなり、その年の8月にはNY本店での出店が実現。同年フロア全体で一番の売上を叩き出す偉業を成し遂げます。ハロッズへの出店に関しても同様のトップセールスの末に子ども服フロアでの出店が決まり、着実に売上を伸ばすことで現在は欧米市場で一番大きな店舗面積を所有するまでにいたりました。


講演を締めるにあたって竹田さんは10年間欧米でのブランド戦略を実践された経験を通して3つのポイントをあげられました。①ターゲットとなる顧客のプロフィールに敏感になること、②店舗の出店や顧客ターゲティングにおけるLocationの重要性、③そして最後に「結局、人やで」というMIKI HOUSE創業者の言葉通り、人脈を大切にし、ビジネスパートナーとの当たり前の約束を当たり前に守るという信頼関係、です。


今後はこれまで築き上げた欧米でのブランド力をさらに強固なものにすべく、人種やスキルにこだわらず、MIKI HOUSEのブランドコンセプトを理解し、同ブランドを愛する熱いパッションを持った人材を育成していきたいという方針で、竹田さんのお人柄がにじみ出る印象的な言葉でした。


講演後の参加者からの質問タイムでは、E-commerceの展望と将来の日本・海外売上目標、マーケティング理論と実践との違い、参入障壁の低いファッション業界で商品の差別化をどうキープするか、などなどここでは書けない踏み込んだ内容の質疑応答が交わされました。

次回のMBAの会は、2月23日(木)午後7時から、いつものGラボにて『グローバル企業のIR戦略(仮題)』をテーマに、日系大手製造業でIR担当マネージャーを務めておられる永本多美恵さんにお話しいただきます。皆さまのご参加をお待ちしております!